数学を1からやりなおす Vol.51 微分 (1)
今回は、関数における極限値について、理解したことを綴っていきます。
微分
< 極限値 >
☆0168
接線の傾きを求める前段階としての極限値について見ていく。
関数 f (x)において、xがaに限りなく近づくとき、
f (x)の極限はaである (図①)。
図①
このことを「x→aのとき、f (x)→a」といい、式では以下のように表す (式②)。
式②
また、f (x)が整式 (多項式)のとき、下記が成り立つ (式③)。
式③
よって、次の式の場合の答えは以下となる (④)。
④
例1 a = 3 のとき
次の式の極限を求める (⑤)。
⑤
上記のグラフは以下となる (図⑥)。
図⑥
ただし、xは 3 ちょうどではないし、yも 4 ちょうどにはならない。
例2 a = -2のとき
次の式の極限を求める (⑦)。
⑦
上記のグラフは以下となる (図⑧)。
図⑧
☆0169
不定形の極限について見ていく。
整式によっては、★0168の式③の公式が成り立たない場合がある。
関数の整式が 0/0 (見かけ上の不定形)となる場合は、
以下の2つの方法によって不定形を避ける形で対処する。
[1]
分母、分子ともに多項式なら、必ず (x-a)を因子に持つので、
分母、分子ともに因数分解の後、(x-a)で約分してから極限を求める。
約分できる根拠としては、
(x-a)のxはaに限りなく近づくaでない値であることが挙げられる。
aに限りなく近いaでない値で厳密に計算すると、不定形にはならない。
[2]
分子が無理式 (√ )の場合は、分子を有理化の後、 [1] を経て極限を求める。
例1 a = 2 のとき
次の式の極限を求める (①)。
①
上記のグラフは以下となる (図②)。
図②
例2 a =-3 のとき
次の式の極限を求める (③)。
③
について、そのまま-3を代入すると、不定形になってしまうので、
まずは分子の有理化を行い、分母との約分を目指す。
有理化には、因数分解の公式の1つである「和と差の積」を分子に用いる (④)。
④
これで、(x + 3)で約分できるので、
あとは、-3を代入して極限を求める (⑤)。
⑤
上記のグラフは以下となる (図⑥)。
図⑥
参考書籍
ベレ出版 語りかける高校数学 数II編
KADOKAWA 坂田アキラの数IIの微分積分が面白いほどわかる本
・感想
極限値の計算は通常の方程式の解き方と似ていますが、不定形の存在によって、極限の性質が少し理解できたと思います。
>> 次回は、平均変化率と微分係数について、理解したことを記述していきます。
微分
< 極限値 >
☆0168
接線の傾きを求める前段階としての極限値について見ていく。
関数 f (x)において、xがaに限りなく近づくとき、
f (x)の極限はaである (図①)。
図①
このことを「x→aのとき、f (x)→a」といい、式では以下のように表す (式②)。
式②
また、f (x)が整式 (多項式)のとき、下記が成り立つ (式③)。
式③
よって、次の式の場合の答えは以下となる (④)。
④
例1 a = 3 のとき
次の式の極限を求める (⑤)。
⑤
上記のグラフは以下となる (図⑥)。
図⑥
ただし、xは 3 ちょうどではないし、yも 4 ちょうどにはならない。
例2 a = -2のとき
次の式の極限を求める (⑦)。
⑦
上記のグラフは以下となる (図⑧)。
図⑧
☆0169
不定形の極限について見ていく。
整式によっては、★0168の式③の公式が成り立たない場合がある。
関数の整式が 0/0 (見かけ上の不定形)となる場合は、
以下の2つの方法によって不定形を避ける形で対処する。
[1]
分母、分子ともに多項式なら、必ず (x-a)を因子に持つので、
分母、分子ともに因数分解の後、(x-a)で約分してから極限を求める。
約分できる根拠としては、
(x-a)のxはaに限りなく近づくaでない値であることが挙げられる。
aに限りなく近いaでない値で厳密に計算すると、不定形にはならない。
[2]
分子が無理式 (√ )の場合は、分子を有理化の後、 [1] を経て極限を求める。
例1 a = 2 のとき
次の式の極限を求める (①)。
①
上記のグラフは以下となる (図②)。
図②
例2 a =-3 のとき
次の式の極限を求める (③)。
③
について、そのまま-3を代入すると、不定形になってしまうので、
まずは分子の有理化を行い、分母との約分を目指す。
有理化には、因数分解の公式の1つである「和と差の積」を分子に用いる (④)。
④
これで、(x + 3)で約分できるので、
あとは、-3を代入して極限を求める (⑤)。
⑤
上記のグラフは以下となる (図⑥)。
図⑥
参考書籍
ベレ出版 語りかける高校数学 数II編
KADOKAWA 坂田アキラの数IIの微分積分が面白いほどわかる本
・感想
極限値の計算は通常の方程式の解き方と似ていますが、不定形の存在によって、極限の性質が少し理解できたと思います。
>> 次回は、平均変化率と微分係数について、理解したことを記述していきます。
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