【第一部】軍歌 特集【明治から大正まで】

楽曲あるいは歌の持つ力を戦いの士気を高めるために用いた作品、それが「軍歌」です。
Wikipediaによると、狭義では軍隊内で作られた作品が軍歌なのですが、一般的には、軍人以外も聴いて歌う「戦時歌謡」も軍歌に含むことが多いようです。

日本では、明治維新ののち、西洋文化の流入の1つとして、西洋の音楽と楽器が伝えられてから、軍歌の歴史も始まりました。

明治以前には軍歌が全くなかったかと言うと、明確に楽曲で戦意を鼓舞する作品はほぼなかったみたいですが、「軍事的に歴史的な出来事」を扱った作品であれば、古くにこうした作品が成立しています。

幸若舞 敦盛



また、戦国時代では、楽曲ではありませんが、法螺貝が陣触れとして吹かれる際に、これを聴いた武士たちは、このサイレンにも似た音に一層奮起して大いに鬨の声を上げたのではないかと思います。




とは言うものの、やはり日本の軍歌と言えば、吹奏楽による楽曲や歌になるでしょう。

そこで、今回の特集では、日本の軍歌について、黎明期となる明治から大正時代までの楽曲と、熾烈な戦いが繰り広げられた日中戦争から第二次世界大戦を経て終戦までの二部に分けて、楽曲・歌のリンクを張っていくことにします。なお、説明の多くはWikipediaの記事を参考にしています。


Ⅰ.明治時代

日本の軍歌は、明治になって早々に最初の作品が発表されています。

宮さん宮さん(1868年、明治元年)


宮さんとは、戊辰戦争での新政府の総裁である、東征大総督有栖川宮熾仁親王を指しているのだそうです。この曲は、戊辰戦争の新政府軍(官軍)の意気込みを表現しています。


抜刀隊(1882年、明治15年)


西南戦争の田原坂における近接戦闘すなわち白兵戦の発生に際し、帝国陸軍は警視隊から選りすぐりの抜刀隊を編成しました。その彼らの白兵戦での活躍を称えたのがこの歌です。抜刀隊の重い決死の決意と、正義への揺るぎない確信を感じ取れる内容です。


敵は幾万(1886年、明治19年)


史記の英雄譚を元にした歌詞で、大東亜戦争の戦勝時の大本営発表の前後で流されたとのこと。


勇敢なる水兵(1895年、明治28年)


日清戦争は黄海海戦で、日本の旗艦「松島」は清国の戦艦「鎮遠」による激しい攻撃を受けます。その際に瀕死となった三浦虎次郎三等水兵が遺した言葉を元にしたのがこの歌です。


雪の進軍(1895年、明治28年)


軍歌というよりは、厭戦歌に近い曲です。日清戦争時に軍楽隊員として従軍した永井建子(ながいけんし)のつらみの深い実体験を歌にしています。歌の内容から後に政府に歌唱禁止にされてもなお親しまれたようで、時を経て、ガルパンの挿入曲としても使われています。


軍艦行進曲(1900年、明治33年)


日本の軍歌で最も知名度があり、今も変わらず親しまれているのがこの曲です。海上自衛隊も儀礼曲として採用しています。私は2回ループのCR機がまだあるようなパチンコ屋の中でよく聴きましたw。


日本海軍(1904年、明治37年)


20番までの歌詞の中に、当時軍籍にあった86艦もの艦名が出てくる面白軍歌です。ここでの艦名は明治時代の艦艇を指していますが、後に大東亜戦争でも活躍する艦名がたくさんありますね。


日本陸軍(1904年、明治37年)


「日本海軍」の艦艇尽くしに対抗するかのように(海軍のほうが後みたいですが)、こちらは兵科尽くしの曲となっています。


戦友(1905年、明治38年)


厭世寄りの歌であるため、大東亜戦争では禁歌扱いでしたが、染み入る曲は戦時中歌われ続けたようです。
戦友の死を歌った鎮魂的なこの曲は、戦後GHQからの歌唱の許可が出た唯一の曲なのだそうです。


歩兵の本領(1911年、明治44年)


歩兵の描写だけではなく、明治38年の戦時服制、軍旗、衛戍地、海軍、そして日露戦争は奉天会戦についても歌詞で触れています。


Ⅱ.大正時代

艦船勤務(1914年、大正3年)


海軍内で終戦まで長く歌い継がれた曲だそうです。海軍軍人の心構えを示した内容となっています。


陸軍士官学校校歌(1921年、大正10年)


陸軍将校を輩出する学校の校歌。詩はその学校の生徒によるものなのだそうです。



というわけで、明治から大正時代にかけての軍歌を紹介してきました。
このころの軍歌はまだ国民一億を煽るようなものはまだ少ないような感じがします。
第二部では、日中戦争勃発から終戦までの軍歌のリンクを張っていきます。

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