数学を1からやりなおす Vol.24 パスカルの三角形(23)

前回からの続きです。

パスカルの三角形 (22)
< 項の比による判定法つづき >



☆0098
次の一般項における数列の極限について考える。Dは定数である。

式①
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0 < r < 1 のときには、式②が成り立つことから、

式②
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定数が、0 < D < 1 についても、極限は 0 となる。
では、D > 1 の極限はどうなるのか、見ていく。

式②をan+1/anに代入する。

式③
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つまり、式④が成り立つ。

式④
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これをlimで表すと、式⑤になる。左辺が 0 になることから、右辺も 0 となる。

式⑤
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そして、式⑤から、式②の極限が 0 であることが式⑥として示される。

式⑥
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☆0099
上記の式から、
ある番号N0より大きい全てのN対して、-r < (aN+1/aN) < r という範囲において、
-r < (aN+1/aN) < r が常に成り立つNを式④から見つけ出すことが可能となる。

例1 r=0.9,D=10 のとき、
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つまり、N0=11 以上の全ての番号において、条件がみたされる。
さて、式①
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に、具体的な数値を当てはめてみると、以下の関係が判明する。
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1からa10までは、an < an+1 という関係になっているのが、
11以上は、an > an+1 という関係に変わる。そして、そのまま 0 に収束していく。

例2 では本当にa11以降なら下記の式⑦が満たされるのかを実証する。

式⑦
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r=0.9 のとき、a1の場合は、式⑧となり、満たされない。

式⑧
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11 の場合は満たされる。(式⑨)

式⑨
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ちなみに、a10 の場合は、式⑩となり、式⑦は満たされない。

式⑩
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なお、上記は定数Dが 10 の場合であったが、
Dがそれぞれ 1,2,3,5 の場合には、式⑦が満たされる最初のanは以下のように変化する。
r=0.9 のとき、
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☆0100
上記をまとめると、以下のとおりとなる。

1.|r|を満たすanを探し出すには、
式④の右辺の式により求める。
これは、D > 1 の場合における、an+1 と、anの比である。
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2.aの実際の数を確認するには、式⑥を使う。
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上記の1、2の条件により、下記の式が必ず満たされることが確認できる。
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・★0096を振り返る。
ここでは、計算ではなく、手で直接|r|を満たす数字を当てはめました。しかし、この方法だと、rの値が変わるたびに再計算が必要となるため、現実的な手段ではないと思いました。



・感想
rの値が変わっても、上記の1、2でどのようにも対応できるというのは、まるでプログラムで組まれたアプリの機能みたいだと思いました。

>> 次回は、もう1つの一般項での項の比の収束判定について、理解したことを記載していきます。

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